機能性表示食品に関する届出ガイドラインをわかりやすく解説

健康ブームが加速する現在の日本において、機能性表示食品は特に管轄省庁の許可が要らない届け出制を採用していることから、多数の企業にとって使いやすい制度と言えます。ただ、届け出については知っておきたいルールが多く、手続き面が複雑でわかりにくい点も多いかも知れません。

今回は政府が設けている届出ガイドラインをわかりやすく解説していきますので、参考にしてみて下さい。

「機能性表示食品」って、なに?食品に表示するための条件について解説します!

ガイドラインからわかること

現在は消費者庁にて「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン」が発行されています。書面だけではなくて、オンラインでも閲覧できますから目を通しておきましょう。これを読むことで機能性表示食品の届け出を行うために、必要なことや注意点がわかるようになっています。

少々わかりにくい言い回しもありますが、基本的な事柄についての説明が盛り込まれており、届け出を行う時には必見でしょう。具体的には機能性表示食品に含まれる範囲の説明や、事業者が行うべき手続きなどが含まれています。

ガイドラインによる機能性表示の対象

ガイドラインによると一部の例外を除き、食品であれば機能性表示食品として売り出すことが可能とされています。機能性表示食品と言うとサプリメントや加工食品がイメージしやすいですが、実際には生鮮食品でも一定の基準を満たせば対象になるわけです。

ここで気になるのが一部の例外とは何かと言うこと。具体的には、トクホなど別の保健機能食品制度の対象となっているものやアルコール飲料、糖質やナトリウムの取り過ぎに繋がる場合は除外されています。また、制度の対象となる事業者についても、一定の範囲が定めれているため注意が必要です。

ガイドラインによると食品関連事業者と表記されていました。かなり抽象的な内容ですが、食品メーカーだけではなく、関連した業務を行う事業者なども広く対象に含めたいと言う狙いがあるのでしょう。実例としては製造者はもちろん、販売・輸入に関する企業の他に、生産者団体なども含まれるとされます。

ここでは特に事業規模については規定されていません。機能性表示には、対象となる成分についても制限があります。ガイドラインによると、疾病リスクの抑制に関しない成分で、特定の保健目的に役立つものとなっていました。

つまり、機能性表示食品では疾病の治療や予防については対象外です。コレステロールの吸収を穏やかにする、などの成分が含まれます。加えて糖質や脂質など、機能性関与成分に含まれない成分も紹介されており、要チェックです。

安全性評価についての説明

機能性表示食品の安全性評価は、行政が行うものではありません。自社の責任をもって安全性を評価し、届け出ることが必要です。ガイドラインでは安全性評価の概要と、それに基づく届け出様式についての説明があります。

届け出様式は安全評性価の実施内容によって異なってくるので、注意が欠かせません。どのような評価を行った時に、いずれの様式で届け出を提出するかは文章ではわかりにくいのですが、ガイドラインにはフローチャートが用意されているので便利です。

喫食実績によって安全性が確認されているか、臨床試験が実施されたかなどの問いかけにYESまたはNOで答えると、手続き内容がわかるようになっています。安全性評価の具体的な内容も、ガイドラインに表示されているので目を通しておきましょう。

例えば、すでに流通している食品と、新しく開発された成分では考え方が異なります。

生産・製造・品質などのマネジメント

安全性を確保するのが機能性表示食品の重要なテーマの一つですから、その一環として事業者の行っている生産・製造・品質・衛生についても説明するよう求められています。ガイドラインには具体的な説明内容についての解説があり、届出の際には確認が欠かせません。

まず、食品を製造する場合には、生産や製造だけではなく、品質管理に関わる施設のすべてにつき、その取り組み内容を説明するように要求しています。製品規格や欠陥品の流出を防ぐ方法などが、届け出に記載する具体的な内容です。

加えて、成分の分析結果や内容についても説明する必要があります。評価試験の作業手順や分析方法なども対象です。

機能性表示食品の手続きは申請ではなく届出なのはなぜか

健康被害の予防と救済に向けて

機能性表示食品は新しい成分を利用する場合も多く、健康への影響は懸念材料となります。評価試験の段階では問題がなくても、市場で流通すると健康被害が生じてしまったケースはなくはありません。特に人気があるサプリなどは大量の製品が短時間で消費されるため、一気に被害規模が大きくなるリスクがあります。

被害拡大を防止するためには常に情報を集め、できるだけ早期の対処が望ましいでしょう。このためガイドラインでは、健康被害について情報収集の仕組みについて言及しています。例えば消費者相談ホットラインを設けて、体調不良などの相談に対応する仕組みなどです。

窓口は日本各地へ設置し、日本語オペレーターを用いることなど、細かい注意も記載されていました。

機能性について

食品が持つ効果の根拠は、機能性表示食品においては重要事項の一つです。科学的根拠を資料などを用いて、上手く説明できるよう工夫しましょう。臨床試験の結果や研究評価を用いますが、一般消費者にもわかりやすいように心がけるなど、ガイドラインに多数の注意書きがあります。

他に試作品についてのルールや、これまでに得られた科学的根拠(エビデンス)の品質についても説明が必要です。科学的根拠は客観的なデータをもとに評価されますが、人間が実施する以上は誰かの主観が影響する可能性があります。

したがって、認知バイアスの可能性などを記し、評価体制の品質を証明することが大切です。

機能性表示の方法

機能性表示の方法にも、細かいルールが設けられていますので、違反しないようガイドラインを確認しましょう。パッケージのどこに表示するか定められている他、成分量などの記載も盛り込むよう指示があります。届け出番号など、うっかり忘れそうな情報にも要注意です。

なお、ガイドラインによると、機能性表示の内容は消費者庁のWEBサイトでも公表されています。間違った情報をパッケージに記載した場合、WEBサイトの表示と齟齬が生じますので要注意です。

専門家への相談がおすすめ

ガイドラインを読むと、機能性表示食品に関する法律の条文を読むよりはわかりやすくなっています。それでも文章量も多いですし、専門用語も出てくるため、理解しにくい点も多いかもしれません。理解が不十分なまま機能性表示を行うと、不当表示にあたる可能性も生じますから、できれば専門家に相談して、サポートを受けていくと安心です。